
葬儀が終わった後、「葬儀証明書を提出してください」と言われて戸惑った経験はありませんか?
この記事では、「葬儀証明書とは何か」「なぜ必要とされるのか」「どこで手に入るのか」「書式はどうなっているのか」を、葬儀・相続の現場で多く寄せられる質問に基づいてわかりやすく解説します。
葬儀証明書とは?
葬儀証明書(そうぎしょうめいしょ)とは、
「実際に葬儀が行われたことを葬儀社が証明する書類」
のことです。
一般的には、以下の情報が記載されます:
- 故人の氏名、生年月日、死亡日
- 喪主(施主)の氏名
- 葬儀の日時と場所
- 葬儀社の名称・所在地・電話番号
- 発行日および担当者印
なぜ葬儀証明書が必要なの?
1. 各種手続きでの提出が求められるから
葬儀後に行う各種事務手続きの中で、以下のようなケースで葬儀証明書の提出が求められることがあります。
使用目的 | 提出先 | 内容 |
---|---|---|
弔慰金・見舞金の申請 | 勤務先(会社)・組合 | 社員の家族が亡くなった場合など |
共済・保険金請求 | 共済組合・民間保険会社 | 葬祭費の支給手続きなど |
葬儀費用の補助 | 自治体・公的機関 | 国保葬祭費など |
有給休暇・忌引申請 | 勤務先 | 葬儀に関する証明として提出 |
※提出先により、死亡診断書や火葬許可証のコピーでは代用できない場合があります。
死亡届・死亡診断書との違いは?
種類 | 発行元 | 主な使い道 |
---|---|---|
死亡届 | 市区町村 | 戸籍の抹消、火葬許可の取得など |
死亡診断書 | 医師 | 死因の確認、公的手続き |
葬儀証明書 | 葬儀社 | 弔慰金申請、忌引など民間・社内向け証明 |
死亡届や死亡診断書は公的な証明書類ですが、葬儀証明書は「葬儀を行ったこと」自体を証明するものです。
葬儀証明書の書式・形式は?
形式に法的な統一規定はありませんが、多くの葬儀社が独自のテンプレートや様式を用いて発行しています。
一般的な書式(例)
【葬儀証明書】
故人氏名:○○ ○○ 様
生年月日:昭和○○年○月○日
死亡年月日:令和○年○月○日
葬儀施行日:令和○年○月○日
施行場所:○○ホール
喪主:○○ ○○ 様
上記の通り、葬儀を執り行いましたことを証明いたします。
令和○年○月○日
株式会社愛光典礼社
住所:○○県○○市○○町
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
代表者名(印)
葬儀証明書の取得方法
- 葬儀を依頼した葬儀社に申請する
- 無料で発行してくれる場合もあれば、有料(数百円〜)のケースもあります
- 発行までの期間は即日〜数日程度が一般的です
よくある質問(Q&A)
Q. 火葬許可証では代用できませんか?
A. 提出先の判断によりますが、「葬儀を行った事実」を証明する必要がある場合は、火葬許可証だけでは不十分です。
Q. 葬儀証明書はいつまで保管すればいいですか?
A. 少なくとも、相続手続きが終わるまで(1年程度)は保管しておくと安心です。
Q. 故人と同居していなくても、葬儀証明書を申請できますか?
A. 喪主または依頼者であれば可能です。必要であれば続柄や関係性を記載してもらいましょう。
まとめ 葬儀証明書は「故人を偲ぶ」だけでなく「社会的手続き」の一環
葬儀証明書は、遺族の手続き負担を減らすためにも重要な役割を果たします。
葬儀後に必要となるシーンが意外と多いため、葬儀が終わった段階で必ず発行してもらい、控えを保管しておくことをおすすめします。